マレーシアでの子育て
マレーシアで子どもを育てていると、なんか昭和のころ、つまり自分が子どもだったころを思い出すことがあります。
みんなが気さくに挨拶を交わし、息子にお菓子をくれ、私が息子と一緒じゃなければ「あれ、息子はどこに行ったの」と声をかけてくれる。
夕方になるとプレイグラウンドに子どもたちが集まってきて、気づけば子どもたちであふれかえり、元気な声が響き渡っていたり。
年上の子が年下の子と遊んでくれたり。名前は知らないけど顔なじみのご近所さんというのが増える。
息子も毎日のように外遊びをしたがり、最近はお友達ともからめるようになり、「◯◯くーん、あそぼー」的な突撃訪問もしてもらえるようになりました。
しかし、まだ2歳10カ月。
物事の分別がつきません。
とてもフレンドリーな息子は、まだみんなのムードがよめず、例えばガールズトーク中のグループにズカズカと入っていき、煙たがれたりすることがあります。
怖がる年下の子に恐竜ごっこをしかけたり…
それをある程度までは見守るのですが、やっぱり相手が嫌がるようなら注意しなければなりません。
息子は特に「いけないこと」をしたわけではないのに、注意しなければならないのが最近はつらかったり、明らかに相手が迷惑がったり、息子から離れようとしているのを見ると、なんだか私も寂しくなります。
今日は、友達と手をつないで歩きたかったのに頑なに拒否されて、しくしく泣きだしてしまいました。落ちこんだのか、泣きながら私にしがみついてきて帰りたいと言い出したのです。
もちろんどちらにも非はありません。子どもが何かをしたい理由、したくない理由には意味がないことがほとんどです。たまたまそんな気分じゃなかった、それだけ。
息子も気分屋なので、そうやって悪気なく相手を寂しい気持ちにさせていることもあるでしょう。
家に帰ってきてからも、あまりに凹んでいるので、私もなんだか悲しくなってしまいました。
でも、大切なのはそういう気持ちを学ぶこと。
相手を思いやり、うまくコミュニケーションが取れるように少しずつ成長していってくれること。
そして、親にとっても、こういう子どもたちのやりとりを目にし、感じることはとても大切だと思いました。
キレやすい子どもが多いとか、モンスターペアレントとか、たぶん自分は実際にそこにはいなかったのに一方的に悪いと決めつけて攻撃する人も多いと思います。
今日のことも、私が家にいて、もし息子が「◯◯ちゃんが僕と手をつなぎたくないって言った〜。僕の手が汚いって〜」って泣いて帰ってきたら、「何を〜!!」と私も思うかもしれません。
でも、実際は「手が汚い」なんてつなぎたくないから、口から出てきただけで、(実際めっちゃくちゃ汚かったし)、息子がしつこく追いかけまわしてたのもあるし、そんな気分じゃなかったのもあるし。
こういう場面を幾度か見ておくことで、親も冷静な立場が保てるようになるんじゃないかなと、今日考えさせられました。
と考えると、日本ではそういうことを目の当たりにする場や機会が減ってしまっているのかもしれませんね。