病院で胎嚢が確認され、私の妊婦生活がスタートしました。

正直そのときは「子どもを授かる」ということよりも、新しく始めようと思っていた仕事のほうに気持ちがあり、動き出したばかりだったので、「へぇー」という感じで、「おめでとう。よかったね。」という言葉も何だかちょっと複雑な気持ちで受け止めていました。

でも、授かった命。授かったことにもタイミングにもきっと何らかの意味があるんでしょう。

が!!
「つわり」というものは何とも言えず大変でした。
つわりには個人差があるといいます。私は何だか勝手に「自分はつわりにはならない」と思いこんでいましたが、ガッツリ1ヶ月つわりシーズンはやってきました。

つわりにもいろいろなタイプがあるそうですが、私の場合は「ずっと船酔いしている感じ」タイプ。
ドラマのように「うっ」と言って洗面所にかけこむのとはちょっと違いました。

立っているときも、寝ているときも何とも言えず気持ち悪くて「食べたい」という欲求がわかない。
これは単純なようで何ともつらい経験でした。
だんなさんに「今日、何が食べたい?」と聞かれても、考えるのすらイヤ。食べ物に関心を持てないというのは人間にとってこんなにつらいんですね。
スーパーに行くのもいや、においもつらい、人がおいしそうに食べたいものを食べているのを見るのがつらい、食べたいのに食べられない。

でも話を聞くと、水さえ飲めなくなる人もいるとか。
それに比べると割と食べられたほうかもしれません。

この時期は何だか炭酸を飲むと楽で、食事もコーラなどと一緒にとってました。病院の先生も「食べられないときは炭酸などを飲むといい」と言っていました。
あとは、エネルギーや栄養が補える飲むゼリーやフルーツゼリー。
冷えたご飯。(わりと冷えたもののほうが食べられました。においが立たないので)
りんごやバナナなど
を食べていました。

それでも体重はやはり減り、出歩かないので筋力がなくなっていくのも感じました。
珍しくショッピングセンターに行っても、めまいですぐ帰ってきたり。

だいたい家でゴロゴロしていて、人間としてお母さんになる人として自信を失った時期でもありました。
だんなさんが気をつかってきいてくれる「何か食べたいものある?」という言葉にでさえ、イラッとしたり悲しくなったり。

でも、そんな私にだんなさんがかけてくれる「寝るのが仕事なんだから、無理はしないでゆっくりしなさい」という言葉は救いでした。

人間一人をお腹で急ピッチで育てていくんですもんね。そりゃあ、大変なことですよ。

そんなこんなで日々をやり過ごしていましたが、7月に入り、急に食事が楽に。以前のようにとはいきませんが、6月に比べるといろいろなものが食べられるようになりました。おいしいとも感じるように。
7月は妊娠発覚前からお友だちがマレーシアに遊びにくる予定があって、精神的に「やらなきゃ、うごかなきゃ」って思えたのが大きかった気がします。

それにしても、母親がこんなでも赤ちゃんはきちんと週数どおりに育っていて、関心させられます。
大人よりもたくましく強いです。